東京エレクトロン(TEL)の「TELESCOPE Magazine」というサイト。
いろんな最先端のことが丁寧に書かれていて、とても「わかったような気になれる」、「僕のような一般人向けの読み物として、おそらくこれ以上のものはない、最新技術情報に触れられる」良いサイト。
けれど下記、量子AIに関する記事については、
https://www.tel.co.jp/museum/magazine/report/202508_02
これほどの最先端分野・有名企業の企業のスタンスが、こんな感じだったとは、、、と愕然としたので、今日はそれをまとめおこうと思う。
何に愕然としたのか
なんか、他人事のような雰囲気、しませんか?。
「まぁ、うちはどの方式が勝っても、そのチップを作る装置は我が社が提供しますよ」みたいな。
しかもそれを今の時代、広報の最前線であるネットに公表している。
つまり、経営陣がそう考えているってことでしょ?。
もうね、これ全然ダメじゃない?。
本気で思ってるのだろうか?、僕なら恥ずかしくてこんなこと、とても言えないけれど。。。
ルールを作る側から、最初から降りてる
これが会社の戦略というのは全然良いと思う。そうやって強みを見つけ、成長し、確固たる地位を築くのは何も悪くない。
これまでの、そしてこれからへの、関わっている人達の努力はもの凄いと思う。
けれど今、IBM、Google、IonQ、Intel、PsiQuantum、Microsoft、、、
量子コンピューターの実現に向けて、彼らは「俺たちこそが成功する」、「俺たちこそが量子AI時代のルールだ」と思って競争している。
たとえば将来、この分野で100兆円の儲けがあるとして、
70兆円:ルール作り、統合インフラ(アメリカ)
20兆円:標準部材、大量生産(中国、台湾、韓国)
10兆円:高機能部材、少量生産(日本)
つまり最初から、100兆円の杯のうち、「1/10で良いんじゃね」、という発想。
おそらくその「10兆円のうち、9兆円を我が社のものにする」ということなのだろう。それは素晴らしいとは思う。
けれど、
「我が社は、ルール作りからは降りております」、「90兆円側は目指しておりません」。
これを公に言うのはねぇ、凄く違うと思う。
どうしてこうなるのか
おそらく、そういう構造なんだろう。
「とりあえず、やってみよう」ということに舵を切ることをもう、ほとんどの日本企業が忘れてしまったのだ。
昔は違ったと思う。創業時はもっと、がむしゃらだったはずだ。

今はみんな、企業として大きくなり、社員が多くなり、「会社を継続し、かつ成長させる」ということが大きな命題になっている。
だから、冒険して失敗して、会社を傾けるわけにはいかないのだ。
そしてこの形って、日本にはたくさんある。「老舗」とか「伝統」とか「技術の継承」とか、みんな好きでしょ?。
なので、
「それは本当に、うまくいくのかね?」(経営層)
「失敗したら、誰が責任をとるのかね?」(経営層)
「俺が責任者の間は、無難にまとめておこう」(リーダー層)
という会話に、ちょっと違和感を感じながら、けれど誰もそれを「いや違うでしょ?」とは言わないのだ。
10年後の世界
当面は、AI関連のサプライチェーンの一角として、重要な地位を確保し続けるのだろう。
たしか株価も絶好調だよね?(持ってないけど)
5年後も大丈夫な気がする。
でも10年後、量子コンピュータが登場してからの5年後、自社のノウハウを最適化し尽くした後、何ができるのだろう?。
企業の強み、つまり量子的な歪み(企業としての独自性、技術的優位性)はいずれ、量子コンピュータによって最適化され、平準化されていくと思う。
つまり、ルールに従い競争する側を選んだら、技術的な競争優位=誤差の範囲になってしまうのではないだろうか。
ただこれ、書いていて思ったのだけれど、全ての企業にとってそうなるよね?。
これは、、、今は、これ以上考えるのはやめておこう、やばそうだ。
AI時代、そして量子AI時代にむけて
ある意味今、世界は狂っている、「俺たちこそが、革新を起こせる」と。
だれにもわからない未来に賭けているのだ。
けれど、そのルーレットを見ているだけじゃ、だめじゃない?
いままでとは違う時代がもうすぐくる。
量子コンピューターが組み込まれたAIによって、全てが最適化された後のことを考えると。。。
立ち位置を変えることをこそ、必死に考えるべきだ。