仲間と走るということ(Anthropic、Dario Amodeiへ)

Dario Amodei
The Adolescence of Technology (テクノロジーの思春期)

タイトルがかっこいい。

「テクノロジー」と「思春期」をくっつけただけで、AIを代表する先端技術と、それがいかに不安定なのかを、短く同時に言い表している、すばらしい。

AI時代、そこで超トップを走っている人が、きちんと危機感をもっていたことに安心しました。

Anthropic、ほぼ興味がありませんでしたが、アモデイ、ちょっと好きになりました。

 

知識の呪い?

けれどなぜか、言ってることが体に染みこんでこない、

頭が良い人の言うことは普通の人には理解しずらい、という知識の呪いか?と、最初は思っていたのだが、どうも違う。

それで、アモディ結局あんた今、なにしてるの?、ということだと思う。

 

反商業主義的なAIの旗手

ダリオ・アモデイ(Dario Amodei)、米AI企業Anthropic(アンソロピック)のCEO。

Googleに在籍、OpenAIに移籍、そしてAnthropicを起業。

OpenAIの商業化(Microsoftとの提携等)でサム・アルトマンら経営側と対立し、仲間(+妹)と、Anthropicを立ち上げる。

 

きっと凄い天才。僕のような一般庶民とはもう、考えていることの次元が違うのだろう。

 

けれどお金と場所もいる

AIの商業的な拡大が嫌だったのに、自分達が理想とするAIを作るには、お金と場所(Google、Amazon)がいる。

目いっぱい商業的な立ち位置だよね?。だってスポンサーの嫌がること、できないでしょ?

おおきな矛盾を抱えている、というか、剃刀の刃の上を歩くようなことをしているのでないだろうか。

 

怪物を作ってしまった

彼は、「私達は怪物(AI)を作ってしまった。なんとか手懐けないと大変なことになる」と言っているのだと思う。

けれどもう、怪物(AI)は複数放たれてしまった。強大な飼い主(GAFAM)の側にいる。

このままでは近い未来、飼い主達が怪物を使って、途方もない力を得てしまう、じゃあどうすべきか。。。

 

怪物を、猫くらいにすること

おそらくこれしかないのだ。

独占ではなく、ひろく共有できるようにすること。

閃きと実力があれば、誰もがスタートラインに立てるようにすること。

現在の巨大AI(古典AI)と、やがてくるだろう量子AIが招く、先行する者のみが勝者となる構図を打破するために、T型フォードを作る側で、仲間を増やして、泥臭くあがくこと。

 

アモディ、ぼくはそう思うよ。がんばって。

 

(2026.05.24、追記)

アモディの懸念している「思春期」とは、AIの反抗・暴走、人々への悲劇の前触れのように書かれていると思う。

最初にここを投稿した時、僕はそれらに対し彼に、「がんばって」としか書けなかった。

 

この終わり方はずるいな、と思っていたのだけれど、ここ数日で、ちょっと気が変わった。

 

これも宇宙のルール(量子力学)に照らし合わせれば、単なる「最適化へのプロセス」に過ぎないのかもしれないよ、と。

思春期の子供、激しく葛藤し周囲と衝突(ドタバタ)しながらも、まぁだいたいの子は、やがて社会や他者と折合いをつける「大人」へと成長する。

現在の生成AIや半導体業界が起こしている摩擦も、それと似たようなものな気がする。

歪みは必ず、最適化されていく。

それは量子の存在が証明している。

僕たちが今目撃しているドタバタ劇(OpenAI、Anthropic、GAFAM、NVIDIA、TSMC、AMD、INTEL、IBM、Arm、Qualcomm、Tenstorrent、その他たくさん)は、悲劇の序章ではなく、システム全体が最も美しく安定した状態に落ち着くための、壮大な思春期なだけなのだろう。

 

「そういうふうに、出来ている」(とらドラ)

 

だからアモディ、大丈夫、気楽にいこう(Take it easy)。